2024年第4四半期にオーストラリアの輸出価格は前四半期比で3.6%上昇し、第3四半期の4.3%の下落から転じ、2023年第4四半期以来初の上昇を記録しました。成長の主な要因は、金属鉱石および金属屑の7.0%の増加で、経済刺激策の発表後に四半期初めに鉄鉱石価格が回復したことが牽引しました。ガス、天然および製造(5.3%)も、北アジアとヨーロッパでのLNG需要の増加が世界のLNGスポット価格の上昇を促しました。金、非貨幣用(9.7%)は、経済不確実性が継続する中で需要が増加し、10月に金価格が最高値に達したことが影響しました。また、中央銀行による金の購入と世界的な金融緩和も、金の高い需要を支えました。一方で、石炭、コークス、練炭の価格は、四半期初めの中国不動産セクターの低迷で鋼需要が減少したために冶金用石炭価格が急落し、これらが3.3%減少しました。第4四半期までの年間で、輸出価格は8.6%下落し、第3四半期の6.8%の落ち込み後、過去5四半期で最も大きな下落となりました。
2024年第4四半期のオーストラリアの輸出価格MoMは、2024年第3四半期の-4.30%から3.60%に上昇しました。 輸出価格MoM(月次)は、1974年から2024年までの平均で1.25%であり、2010年第2四半期に16.10%という過去最高値を記録し、2009年第2四半期には過去最低の-20.60%を記録しました。
2024年第4四半期のオーストラリアの輸出価格MoMは、2024年第3四半期の-4.30%から3.60%に上昇しました。 オーストラリアの輸出価格の前月比は、Trading Economicsのグローバルマクロモデルとアナリストの予想によると、今四半期末までに1.00%になる見込みです。長期的には、当社の計量経済モデルによると、2026年にはオーストラリアの輸出価格の四半期比が0.50%、2027年には0.70%程度に推移する見込みです。