カナダ銀行は、2025年6月の決定で、市場の半数の予想通り、基準金利を2.75%で据え置いた。これは、7回の連続的な利下げで2.25パーセントポイントを削減した後の2回目の据え置きを意味する。政策決定委員会は、様々な米国の関税の増減と、二国間の貿易交渉の結果が高度に不確実であり、関税率が2025年初頭の水準を大幅に上回っていることに留意し、成長に下方リスクをもたらし、インフレ期待を高めていると指摘した。そのため、金融緩和の継続に関して慎重であることが適切であるとの見解を示した。不確実性の高まりは、米国による明確な関税措置の欠如と、新たな貿易行動の脅威が持続していることから生じており、これにより、カナダの輸出への需要がどの程度減少するかというリスクが強調された。