中国の小売売上高は2025年4月に前年比5.1%増加し、3月の1年以上ぶりの高水準である5.9%から鈍化し、市場予測の5.5%を下回りました。この減速は、経済の不確実性、所得成長の停滞、米国の関税上昇の影響に対する懸念から、家計が慎重になり、国内消費が弱含んだことが背景にあります。たばこ・アルコール(4.0%、3月は8.5%)、飲料(2.9%、4.4%)、衣類・靴(2.2%、3.6%)、スポーツ・娯楽(23.3%、26.3%)、個人ケア(7.6%、8.8%)、自動車(0.7%、5.5%)の売上成長が鈍化しました。同時に、石油製品の売上はさらに急激に減少し、-5.7%(-1.9%)となりました。一方で、穀物、油、食品(14.0%、13.8%)、家庭用電化製品(38.8%、35.1%)、宝飾品(25.3%、10.6%)、事務用品(33.5%、21.5%)、医薬品(2.6%、1.4%)の売上は加速し、建材の売上が急回復(9.7%、-0.1%)したことが影響しています。年初から4ヶ月間を考慮すると、小売売上高は4.7%拡大しました。